メーソートの手前で「詐欺師がいて危険」だからと警察に追い返される
【2026年1月時点の状況】
ミャンマーを拠点とする国際詐欺グループが、タイのメーソートでも悪事をはたらいていることは有名だ。SNSによる虚偽の勧誘以外では、町なかで旅行者に「一緒にミャンマーに行こう」と声をかけ、密入国させた後に拉致して詐欺の片棒を担がせるらしい。
2013年1月に日帰りで往復したミャンマー側の国境の町、ミャワディーはたとえ詐欺師がいなくても再訪するほどのところではない。
ただ、メーソートのミャンマー避難民が暮らす地域の動向は気になる。
過去に3回、ここを訪れたときはモエイ川沿いで彼らの簡易住宅をよく見かけた。少年がタイ語を学ぶ姿や大人たちがセパタクローに興じていた光景も覚えている。相変わらずなのだろうか。確かめてみようと思い立つ。
滞在していたピッサヌロークからだと直通便が少なかったので、ターク(ムアンターク郡)へ出てメーソート行きに乗り換える。ミニバスは山道を順調に進み、町に入る手前の検問所で停車。パスポートを一瞥した警官は私にだけ降りるよう命じた。
面倒だなと思いつつ詰所のイスに座ると、「タイ語は話せますか?」とスマホの翻訳アプリを介して訊かれる。「話せません」と答え、以降はずっとそのアプリを使っての会話。
「メーソートには何をしに行きますか?」「観光です」、「ホテルは予約済みですか?」「いいえ」、「タイ人の知り合いはいますか?」「いません」といったやり取りの間に、ミニバスは私を置いて走り去った。
そして、警官は無情にも「タイ人の保証人がいないと、通行は許可できません」と告げ、「あなたの安全のためです」と繰り返す。
いま振り返ると、宿を予約し、そこを保証人にすればよい気もする。万全を期すなら空路だ。
陸路でも問題なく通過できた外国人がいるので、私の場合、犯罪組織の一員だと疑われたか、あるいは逆に詐欺に引っかかりそうなタイプに見えたのかもしれない。
素直に忠告にしたがい、警官が停めた別のミニバスで引き返す。タークでピッサヌローク行きに乗り換えて、結局は朝の出発地点に戻るというマヌケな1日に終わる。
交通費は合計430バーツ(≒2,200円)かかっていて、そこそこの額の損失だ。
大金を騙し取られたり、下の写真のようなケガをした人と比べれば遥かに軽く、間接的でもあるが、私も国際詐欺の被害に遭ってしまった。
警官との会話
警告文
走り去ったミニバス
検問所